短いようで、長い月日である。「ホテルアソシア名古屋ターミナル」がその歴史に終止符を打って早いもので6年がすぎる。
 つい先日、当時のスタッフが訪ねてくれた。嬉しい報告であった。嬉しそうな顔をして彼女は話し始めた。「私、来月から社員になります。バイトでしたが嬉しいです。」そのことを話す彼女の顔は輝き、とても嬉しそうであった。その報告を聞いて、嬉しくて心から「おめでとう」と言った。その報告も嬉しい報告であったが、社員に登用してくれた社長に思わず「ありがとう」と叫んだ。決して派手なところがなく、自分をPRすることもない地味な性格の彼女をきちっと評価してくれたことが何より嬉しい。ホテルが終了してから6年の月日が経っているにもかかわらず、報告に来てくれる。何より嬉しいのは、この私である。とても心地よい時間が流れた。おみやげに頂いた「ケーキ」の味が格別美味しい。

 この原稿を書いているとメールが届いた。「おはようございます。昨日、みなみちゃんから聞きました。社員になれたそうです!よかったです!」また、また嬉しいできごと。6年も経っているのに、まるで同じ会社にいる仲間のようだ。「近頃の社会を、とやかく言う人がいるが、心配無用。」こんなにも優しい人ばかりだ。他人の喜びを自分の喜びに思える人たちが多いのが何より嬉しい。
 アソシア志友館 理事長 柴田 秋雄

(2016.8.1発行 アソシア志友館しんぶん「絆」第53号より )