“おとうさんの木”
しごとからかえってくると
おとうさんは わたしの木になってくれます。
わたしはおとうさんの木によじのぼります。
かたまでのぼると
おとうさんよりも おかあさんよりも
わたしがいちばんでかいです。
まもなく イテッ イテッ イテッ
まき子はおもいなあ といって
おとうさんの木は おれてしまいます。
そうすると わたしのうちはゆうはんです。

この詩は、「読売新聞」の『子どもの詩』に収録された素敵な詩集の中の作品です。
とても温かくて、やさしくて、「父と娘の団欒」が目に浮かぶ詩です。
作者は、群馬に住む、小学校一年生の「山田まき子」ちゃんです。
私だけでなく、読まれた多くの方が、きっと「まきちゃん」に会いたくなったことと思います。
少しやんちゃで、可愛い笑顔のまきちゃんと、身体の大きなお父さんの姿を思い浮かべています。
色んなものが、有り余る世の中ですが、「大切」なもの、「幸せ」って何かを、
「まきちゃん」と「おとうさん」が教えてくれています。

志友会代表 柴田 秋雄