平成26年度第6回のアソシア志友館「おもしろ学校」が10月10日(金)19時 00分~20時30分に「ウインクあいち」を会場に開催されました。
第3回の講師は岩倉市立岩倉南小学校の有尾幸市先生。テーマは「言葉の世界を旅してみよう」でした。
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はじめに授業の約束をしました。
1 先生のいうことに従う
2 思ったことはつぶやく
3 当てられたら答える

次に、各グループで自己紹介をしました。
ウォーミングアップとして言葉のゲームをしました。
1つめは「しりとり」、2つめは「きで終わる言葉」3つめが「イメージしりとり」、4つめは「反対のイメージしりとり」でした。
「反対のイメージしりとり」は、反対のイメージの言葉を素早くあげていくというゲームでした。次のようなものが出ました。

赤-そら、ピーマン、雪、白鳥、民主主義
坂道-平野、平坦な道、湖面、頂上、堕落
紅葉-桜、新緑、若葉、花、青竹

そして、本番に入っていきました。

取り上げたのは、松尾芭蕉の「奥の細道」の中の俳句3句でした。
夏草や兵どもが夢の跡
閑さや岩にしみ入蝉の声
荒海や佐渡によこたふ天の河
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最初の質問。
「3つの俳句に共通していることをたくさん探してください。」
・終わりの方に「の」
・体言止め
・夏-季語
・人がいない
・手に触れられない
・五七五
・音が聞こえる
・自然
・情景
・対比がある
・切れ字がある
・静と動
北斎の「神奈川沖浪裏」とゴヤの「プリンシペ・ビオの丘での銃殺」の2点の絵をもとに対比の説明がありました。そして、次の質問。
「夏草やの俳句の中の対比を探してください。」
夏草-夢の跡
今-昔
さびれた-はなやか
見える-見えない
音がある-音がない
生-死
栄-枯

対比を考えていくうちに「夏草や」の俳句のイメージが広がっていきました。
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2つめの「閑さや」の俳句の対比も考えました。
「閑さ-蝉の声の対比から何が分かるか」
・蝉の声しか聞こえない
・山寺
・蝉の声さえしみこんでしまう
「本当に閑かなんですか」
・閑かだなあ。お寺でひたってたら、うるさかった蝉の声さえ聞こえなくなった。
3つめの「荒海や」の俳句の対比も考えました。
・荒海-天の河
・荒々しい-動かない
「荒海と天の河は対比なのか」
「よこたふ天の河」ということは佐渡と私の間に横たわっている。つまり、荒海と同じ、何かを隔てているもの。
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「それでは、最後は俳句を作ってもらいます。季節は秋。いくつかしばりを入れます。」
・対比を入れる
・情景を詠んだ俳句にする。気持ちを入れない。
・五七五
・秋の季語を入れる
5分間で俳句を作り、次にグループで発表し、グループの代表作を決め、それを手直ししました。
そして、各グループの代表が俳句を発表しました。
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参加者の感想を載せます。

「私は理系で特に国語の俳句は大嫌いでした。なぜなら、情景の読解が難しく、さらにこ
れが正解というものを示されて「なぜダメなの?」と思ったことが多かったからです。しかし、今日の授業で国語というよりは、美術にふれているような芸術的な時間を過ごせ、とても楽しく国語への関心が高まりました。
有尾先生とてもエネルギッシュな国語の授業ありがとうございました。言葉や情景を思ったり考えたりがとてもたのしかったです。
楽しい授業をありがとうございました。
大垣に住んでいながら「奥の細道むすびの地記念館」にいったことがありませんでしたが、今日の授業を受けて芭蕉にもっとふれて味わってみようと思いました。いろんな気持ち、情景を感じてみます。
はじめに行ったしりとりでは、老いのせいかなかなか思い浮かびませんでしたが、だんだんと言葉の世界に引き込まれていきました。知ってるようで知らなかった芭蕉の句、深く味わうことができてうれしかったです。」