300年の長き間、「天下太平」を続けた「江戸時代」には特別興味を注がれる。
「アソシアおもしろ学校」で、一度「江戸時代」について取り上げてもらいたいと思っている。
今日は、江戸時代の「生活習慣」について考えてみたい。徳川家康が、江戸に幕府を開いたのは1603年のことである。
1700年代に江戸の人口は、100万人を突破していた。
そのころ、欧州最大の都市「ロンドン」は、およそ70万人、米国の「ニューヨーク」では、およそ2万人であった。
いうまでもなく、「江戸」は世界最大の「都市」であった。
人口過密な都市「江戸」が、共生、共同生活を営むために、さまざまな「生活習慣」を生み出した。それが、「江戸しぐさ」と言われている。
具体的に「江戸しぐさ」を紹介してみよう。


◎「傘かしげ」 雨の日に、狭い路地をすれちがうときに、傘を外側に傾けて、相手に雨のしずくが、かからないように配慮すること。
◎「肩引き」 狭い路地ですれちがうときに、体がぶつからないように、たがいに肩を引いて譲りあうこと。
◎「こぶし腰浮かせ」 乗合船などで、後から来る人のために、こぶしひとつ分、腰を浮かせて席を作ること。
◎「うかつあやまり」 たとえば相手に自分の足を踏まれたときに、「こちらこそうっかりしておりまして」と自分が謝ることで、その場の雰囲気を保つこと。

こうした「江戸しぐさ」は、人を思いやり、ともに仲良く暮らしていく「生活の知恵」である。
学ぼう!「現在」(いま)「江戸時代」に。


アソシア志友館 理事長 柴田 秋雄