平成28年度第5回のアソシア志友館「おもしろ学校」が10月19日(水)19時 00分~20時30分に「ウインクあいち」を会場に開催されました。
第5回の講師は中部大学の小笠原豊先生。テーマは「痛快! めっちゃ楽しい理科の授業」でした。
20160921omoshirohoukoku01 はじめは自己紹介から始まりました。
小学校校長時代の修学旅行の写真からです。
これがその写真。
20160921omoshirohoukoku02 春日大社の前での写真です。真ん中の神主の姿をしているのが小笠原先生です。
わざわざ神主の衣装を借りてきて子どもたちを喜ばせるというサービス精神いっぱいの先生です。前年は舞妓の衣装を借りて子どもたちを待っていたそうです。
最初の授業は「電気」の授業。
豆電球を乾電池につなげて明かりをつけるという授業です。つけるだけならすぐできる授業をいかに面白く探求の授業にするかというお話でした。
導線の中の銅線を抜いたものを渡す。フィラメントが切れている豆電球を渡す。大きな乾電池の模型を作って実験するなど子どもたちを困らせて達成要求を抱かせる授業を目指しています。
20160921omoshirohoukoku03 20160921omoshirohoukoku03 2つめは人体の骨格標本を使った授業。
頭から腰までだけの標本があります。そこにばらばらの足と手の骨があって、それを正しい位置に並べるという授業です。鎖骨、肩甲骨、膝蓋骨などがわかりにくいものです。また、手や足の肘、膝から手首、足首までは骨が2本あるのも案外気がつかないものです。グループになって「ああだ」、「こうだ」言いながら骨を並べるのですが、大盛り上がりになりました。
20160921omoshirohoukoku04 3つめは「空気」の授業。
空気でっぽうを使った授業です。
的は校舎の4階につけたダースベーダーです。
空気だけの時と水を入れたときとどっちがよく飛ぶかを考えて、実験します。
20160921omoshirohoukoku05 20160921omoshirohoukoku05 4つめは「電磁石」の授業。
釣り竿につけた電磁石で導入します。
20160921omoshirohoukoku06 5つめは「振り子」の授業。
缶コーヒーの中のおもりの位置が変えてある実験器具です。
20160921omoshirohoukoku07 6つめは「シダ植物」の授業。
シダの胞子嚢のみを取り、それを集めてマッチ箱に入れて、持って行きます。
胞子嚢に光を当てるとバンバン飛ぶんです。
子どもたちは「これ何?」と聞いてきます。
これがシダ植物の導入。子どもたちは自分でどんどん調べ出すんです。
20160921omoshirohoukoku07 7つめは「光」の授業。
屈折率の違いでケースの下の10円が見えない。不思議でしょう。
20160921omoshirohoukoku07 8つめは「力と圧力」の授業。
江戸城の石垣を作る石を船で運ぶとき、船の上に載せると船が沈んでしまいます。
どうやって運んだのでしょうか?石を船の下につけると石にも浮力が働き、沈まないんです。
20160921omoshirohoukoku07 最後のお話。
子どもたちが先生から学んでいるのは、授業にかける先生の情熱、子どもにかける愛情、先生の生き方。
20160921omoshirohoukoku07

参加者の皆さんの感想の一部を紹介します。
◎「先生から何を学んでいるのか?」という問いに「先生の生き方、生徒への向き合い方」とおっしゃてみえたことに納得してしまいました。思い返せば自分もその先生の「人」としての魅力を見つけて「この先生、この授業好き」につながっていた気がします。でも、先生という立場でもなく、社会人でも同じことがいえるような気がします。ありがとうございました。
◎すごく面白かったです。心が引きつけられて、1時間半があっという間でした。困らせる、最初からいいものを渡さないなど、目からウロコが落ちる情報、でも納得することばかりでした。私も小学生時代を思い出すと、失敗したこと(させてもらったこと)の方が良く覚えています。いい先生って、そうやって考えさせてくれる人だなあと実感しました。すばらしい時間をありがとうございました。
◎48歳の私が生まれてはじめて「理科おもしろい!!」と感動しました。教えるだけなら5分でできる。生きていく中ですべてに通ずることをあらためて知ることができました。本当に最高の授業を受けられてHappyです!ありがとうございました。
◎衝撃を受けました。心の底から「めっちゃ楽しかった」です。1時間半ってこんなに短いんですね。しかし、今感想を書きながら「今のままではいけないな」と危機感も抱いています。人生のターニングポイントになりました。小笠原先生本当にありがとうございました。