何年か前に読んだ本に「会社の寿命」という本があった。その本によると、会社の寿命は「30年」と書いてあった。
時代も移り変わり、今では10年というような事が取り沙汰されている。
今日のような厳しい環境のなかで、100年以上も存続している「老舗企業」が、全国で10万件以上あるといわれている。
「老舗」ってことについて、考えて見たい。
「広辞苑」によると、「先祖代々の業を守りつぐこと。そして先祖代々から続いて繁盛している店。
また、それによって得た顧客の信用・愛顧」とある。
「老舗とは何か」老舗の要件として先祖代々から続いていて、今もなお繁盛していることである。
連続性が絶対必要であるとともに、こそくな手段や老かいな戦術でもうけてもそれは真の繁栄ではない。
多少の起伏はあっても、世間の審判に耐えうる堂々たるものでなければならない。
老舗が誇れるものに「のれん」がある。

第一に 「のれん」は「信用」の象徴である。
第二に 「のれん」は「闘志」の象徴である。
第三に 「のれん」は「人の和」の象徴である。

昔から、「先義後利」と言われている。企業は利益だけでなく、地域社会の信頼を得ることが大切である。
「老舗」をテーマに原稿を書いていると、「企業の不祥事」が、またまた報道されている。悲しいことだ。
【参考文献 「老舗企業の研究」(生産性出版)から】

アソシア志友館 理事長 柴田 秋雄