平成26年度第2回のアソシア志友館「おもしろ学校」が6月20日(金)19時 00分~20時30分に「岩倉市生涯学習センター」を会場に開催されました。
第2回の講師はセントラル愛知交響楽団事務局長の山本雅士先生。テーマは「大作曲家の素顔」でした。
クラシックファンは日本に100万人、1%という話から始まりました。
画面に音楽年表が映し出され、ヴィヴァディからストラビンスキーまでの有名な作曲家の名前が並びました。
次からは、そこに並んでいた大作曲家たちの肖像画が映し出され、代表曲と作曲家のエピソードが次のように紹介されました。
作曲者名、代表曲、エピソードの順に紹介します。
- ヴィヴァルディ『四季』から「春」
- バッハ 『トッカータとフーガ』 真面目 子だくさん20人の子どもがいた
- ヘンデル 『ハレルヤ』 貪欲に名誉と金銭を求めた
- ハイドン 『びっくり交響曲』 多くの人から慕われた ユーモアの持ち主
- モーツァルト 『アイネクライネナハトムジーク』 神童 天才 36歳の生涯 悪妻
- ベートーベン 『運命』 耳が聞こえない 独身だが女好き 梅毒が死因
【『運命』について】
指揮者泣かせの曲-休符から始まるので、なかなかそろわない。
アマは指揮者を見るが、プロはコンサートマスターを見る。
- シューベルト 『ます』 生前は認められなかった恵まれない作曲家 死因は梅毒
- ショパン ピアノの詩人 激しい性格 作家ジョルジュサンドとマジョルカ島へ逃避行
- メンデルスゾーン 『結婚交響曲』 銀行家の子息(大金持ち)
- 誕生日にオーケストラをもらう バッハを発掘 シスターコンプレックス
- ブラームス 『交響曲第1番』 真面目 独身 シューマンに見出される
- シューマンの妻クララとの関係 映画『クララ・シューマン 愛の協奏曲』
【山本先生によるホルン演奏】
ホルン奏者でもある山本先生がホルンの演奏をしてくれました。
ホルンを持つ右手はラッパの口の中に入れているのですが、どんな使い方をするのか知っていますか?
ホルンの音程や音色を右手で調整しているのです。
ホルンはラッパの部分と管の部分からできていることをホースにラッパと吹口をつけたもので説明されました。
昔はヘ長調の管とかハ長調の管とか演奏によって管を変えていたそうです。
この後、奥様の伴奏でホルンの曲を3曲演奏してくださいました。とても柔らかな音色でうっとりした時間が流れました。
チャイコフスキー 『白鳥の湖』 ロシア人 同性愛者 自殺の噂-悲愴交響曲発表後自ら生水を飲んでコレラになって死ぬ
ドボルザーク 『ユーモレスク』 鉄道おたく 仕事の成功と私生活の不幸
【作曲家の収入】
作曲家たちはどのぐらいの収入があったのでしょうか?
- バッハ 1561円(年収)
- ハイドン 961万円(年収)+現物支給(牛肉500g、ワイン2.8L/日)
- モーツァルト 756万円~3725万円(年収)+レッスン代、演奏会収益、楽譜出版
- ベートーベン 190万円(青年時代の年収)、作曲料1曲500万円
- シューベルト 年収80万円(音楽教師)、作曲献呈料200円
- ブラームス 交響曲1曲750万円
シューベルトがいかに不遇だったかが分かります。
このあと、オペラ『フィガロの結婚』『カルメン』の紹介がありました。
最後にホルンの名曲、コレルニ作曲『ホルンソナタ』を演奏してくださいました。
感想を紹介します。
- やっぱり生の音はすばらしい! ご夫婦での演奏、ほっこり温かい気持ちになりました。『フィガロの結婚』『カルメン』観てみたくなりました。今日の授業を受けて音楽とはあまり仲良くなかった自分が仲良くなれました。
- 大作曲家の素顔を知ることができてとても楽しく学ぶことができました。これからクラシックを聴くのが一味違った感じで親近感が沸くと思います。ホルンの演奏もとてもやわらかな音色で聞き入ってしまいました。
- とても楽しかったです。『運命』は休符から始まっているとは初めて知りました。実際に手拍子をみんなでやってみて指揮者泣かせという意味がよく分かりました。ホースのホルンでの演奏は、どうして音階ができているのか分からず、すごいなあと思いました。ホルンの演奏時にうしろから見せていただけ、すごく興味深かったです。有意義な時間をありがとうございました。