私の心友が、先日事務所を訪れてくれた。
仕事で大阪へ行くのに、わざわざ、名古屋で途中下車してくれたのだ。
その時「一冊の本」をプレゼントしていただいた。
その本の題名は、「ホセ・ムヒカの言葉」という本である。
「世界でもっとも貧しい大統領」とも書かれている。
その本を読んで「彼」の友情がわかる。
凄い内容だけれど、その一部を紹介しよう。

2012年6月20日から22日までの3日間、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで国連の「持続可能な開発会議」が開催された。
188ヵ国および3オブザーバーから、首脳と閣僚級を含む97名の他、各国政府関係者や国会議員など約3万人が参加し、自然と調和した人間社会の発展や貧困問題が話し合われた。

「 — 私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民しかいません。
でも、私の国には世界でもっとも美味しい1300万頭の牛がいます。ヤギも800万から1000万頭ほどいます。
私の国は食べ物の輸出国です。
こんなに小さな国なのに領土の90%が資源にあふれているのです。
私の同志である労働者たちは、8時間労働を成功するために闘いました。
そして今では、6時間を獲得した人もいます。
しかしながら、バイク、車などのローンを支払うために、結局は別の仕事もして、以前より長時間働いています。
私の言っていることはとてもシンプルなものですよ。
発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。
発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。
愛を育むこと、人間関係を築くこと、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限の物を持つこと。
発展は、これらをもたらすべきなのです。幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。
環境のために闘うのであれば、人間の幸福こそが環境の一番大切要素であることを覚えておかなくてはなりません — 」


ありがとうございました。
アソシア志友館 理事長 柴田 秋雄

(2015.12.1発行 アソシア志友館しんぶん「絆」第45号より )